れいわクレジット管理から死亡した親の請求が来たら
本日も、れいわクレジット管理から「残高証明書」と「お知らせ」が届いたとのことで時効援用の依頼を複数件いただきましたが、これまでのブログでは、れいわクレジット管理の事例で「本人(名義人)が死亡している」というケースを取り上げていませんでしたので、今回はそちらをピックアップいたします。
◎借金の時効援用日記 令和4年4月6日【泉南行政書士事務所】
▼れいわクレジット管理から死亡した父親が使っていた日本信販の請求が来た
れいわクレジット管理から昨年死亡した父親が使っていた日本信販の借金で「残高証明書」と「お知らせ」が届いたとのことでした。
先に結論を申し上げますと、れいわクレジット管理から死亡した人の借金の請求が来た場合は「時効援用」から検討するのがセオリーとなります。
▼時効援用とは?
日本信販や三菱UFJニコスなど、信販会社の借金であれば、
①5年以上払っていない
②5年以上債権者と話し合いをしていない
③直近10年間、裁判を起こされていなかった(判決の出る前であれば間に合います)
以上の条件がそろっていれば、日本信販や三菱UFJニコスから債権を引き継いだ現在の債権者であるれいわクレジット管理に対して「時効援用」をすることで日本信販や三菱UFJニコスで作った借金は消滅しますので、今後請求をされることも、裁判を起こされたり相続人(死亡した人の子供など)の給料や財産に対する差し押さえのリスクもなくなります。
長年借金を放置してしまうと、当事者の死亡や証拠の消滅などの様々な事情により借金の有無や正確な金額などが、いつかは証明できなくなる時が来ます。
ですので、たとえ長期間返済ができなくなってしまった状況でも、当事者間や裁判官により借金の有無や正確な金額などを確認しておかないと、完全に放置された後にトラブルが生じたときに収拾がつかなくなってしまいます。
そこで法律により時効期間を定め、一定の線引きが作られています。
ですが、時効期間の経過により当事者の意に反して強制的に借金が消滅(法律で借金返済の禁止)をしてもいけませんので、法律で「時効援用」というルールも設けられています。
つまり、時効期間の経過による借金の時効消滅の意思表示があれば借金の時効消滅が確定するということです。
この意思表示のことを「時効援用」といいます。
▼れいわクレジット管理は10年以上前の借金の請求をしています
れいわクレジット管理は、三菱UFJニコスの会社分割により2012年に旧MUニコス・クレジット(現れいわクレジット管理)に引き継がれた債権の「管理」と「回収」をしている会社で、クレジットカードの発行や、お金の貸付をしている会社ではありませんので、10年以上前の借金の請求をしているということになります。
MUニコス・クレジットは、あまりしつこい請求はしてこなかったこともあり「今年になって突然請求がくるようになった」という相談が圧倒的多数というのが実情です。
▼死亡した人の借金問題:時効援用以外の解決方法のメリット・デメリット
■返済する(単純承認)
時効期間が経過したら借金の返済が禁止されているという訳ではないので、支払って解決をさせることも可能です。
ですので、れいわクレジット管理の請求金額が安い場合であれば、れいわクレジット管理が指定する銀行口座に入金するだけでシンプルに解決ができるというメリットがあります。
借金の時効援用専門の泉南行政書士事務所では、相談は無料、追加費用は無しの安心価格、時効援用1案件26,400円(税込)で解決します。
■相続放棄
相続放棄は、自己のために相続の開始があったことを「知った時から3か月以内」にしなくてはいけません。
相続を放棄するということは、死亡したお父様に不動産や預貯金などがあった場合はそちらも放棄するということになります(死亡保険は受け取っても大丈夫です)。
今回の依頼者のケースであれば、死亡当時のお父様の財産は現金十数万円程度で、それも葬式代で使ってしまったので、結局は相続財産も借金も無いと思っていたとのことでした。
このようなケースの「知った時から3か月以内」とは「借金があることを知った時から3か月以内」と裁判所は判決を出しています。
ただし相続を放棄した場合は後順位相続人に相続権が移りますので、死亡したお父様の兄弟姉妹(依頼者のおじさん・おばさん)に迷惑をかけてしまうというデメリットがあります。
時効援用の場合は借金が「消滅」しますので、後順位相続人に借金の請求が行くことはございません。
■限定承認
限定承認とは、プラスの財産とマイナスの財産(借金など)を差引して、それでもプラスの財産が残っていた場合は相続し、マイナスになった場合は返済しなくてよいという制度です。
ところが、相続を専門にしている実務家の方々から私が聞いた話では「実務上は、ほとんど使われていない」とのことでした。
単純承認より安全というメリットがある一方、手続きが非常に煩雑であるデメリットも併せ持ちます。
時効援用の場合は、時効援用をした借金だけが消滅しますので、プラスの財産から差し引かれるといったデメリットもありません。
■自己破産など(法的整理)
借金問題の最後の砦が自己破産などの法的整理となります。
ところが、借金問題の実務の現場では「相続人全員で自己破産」といった事例は聞いたことがありません。
皆様、別の解決方法で解決できている結果だと思います。
▼まとめ
れいわクレジット管理から死亡した人の借金で請求が来た場合、死亡した人の相続人が解決をさせないといけません。
その場合、まずは時効援用から検討していくのがセオリーですので、れいわクレジット管理に電話をして分割払いの交渉などをする前に時効援用で解決ができないのか確認してください。
れいわクレジット管理に電話をして分割払いの交渉などをしてしまうと「債務承認」をしたことになり、法理論上、時効援用での解決が困難になるリスクが生じますのでご注意ください。
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